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浅見家の人々を紹介します。 浅見家の人々の紹介については“内田康夫公認”ホームページ『浅見光彦倶楽部公式サイト・浅見光彦の家 』の記載を引用しています。 |
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・ | 父 故・浅見秀一 |
・ | 母 浅見雪江 |
・ | 兄 浅見陽一郎 |
・ | 浅見光彦 |
・ | 長妹 故・浅見祐子 |
・ | 次妹 浅見佐和子 |
・ | 兄嫁 浅見和子 |
・ | 姪 浅見智美 |
・ | 甥 浅見雅人 |
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お手伝い 吉田須美子 |
・父 故・浅見秀一(享年52歳) | |
誕生日:1月1日生 星座:山羊座 干支:未 血液型:A型 20年前死亡 浅見家第三代当主 帝国大卒 大蔵省主計局長時、急性肝炎で死亡
先祖は長州閥の出で、秀一は帝大出身の内務官僚の時、雪江と結婚。戦後大蔵省に入り、浅見の生まれる三年前は、大阪の国税局に勤務していた。その当時、京都の芸妓さんに惚れられたらしい。折り目正しい厳しい人物、一度も乱れた様子を見せなかった。謹厳そのもので剛直な人でもあった父は、浅見にとってひたすら畏敬の対象として記憶に刻み込まれた、泰山の如く偉大な人であった。 |
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・母 浅見雪江(70歳) | |
誕生日:4月27日生 星座:牡牛座 干支:酉 血液型:B型 身長:155cm 東京女子高等師範学校卒業 旧姓:大隅(おおくま) 実家は正月に百人近い人を集めてカルタ会を催すような家柄であるが、「京都の公家の出」というのは単なる噂にすぎない。父親が「雪月花」をもくろんで雪江と名付けたが、後が続かず、雪江以外は男ばかりの兄弟である。そのせいか若い頃は父親の車を運転したこともあるほど、活動的な女性だった。少女時代から歌やダンスの才能があって、「芸術的才能」という部分をくすぐられると弱い。 外見は、鼻筋の通ったキリッとした顔立ちで、彼女の世代の割には背が高く、メガネを掛けている。次男坊と一緒に旅をしたとき、祖母と孫と間違われて大いにくさったが、何かの会に陽一郎と出席した時は「お姉さんですか」と言われて、ちょっと嬉しい気分だった。十歳は若く見える。 趣味は、お茶・お花・絵画・水泳・編み物・能・狂言の鑑賞と幅広い。特に中年を過ぎてから始めた絵画は、評判がいい。最近は水墨画も始めたようで、部屋一杯に道具を広げていることもある。絵画教室「立風会」顧問の上に、日本古式泳法・水府流太田派の研究サークル「薫泳会」名誉会長でもある。生け花は六十年のキャリアがある。丹正流華道家元のお孫さんが浅見家に来たときは、槍が降っても死体が降っても、身じろぎ一つしそうにない雪江が、舞い上がってしまった〔華の下にて〕。 好物は平塚亭のお団子、アコウダイの西京漬けである。二年前まではすべて自前の歯であった。誉れ高き警察庁刑事局長である長男陽一郎とともに、それが雪江の最大の誇りであったが、今は三本が差し歯になってしまった。笹飴を舐めたいが差し歯が心配で躊躇してしまう。浅見が尾道で固い干物を買って帰ったら、どういう皮肉かと、おこられてしまった。 |
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・兄 浅見陽一郎(47歳) | |
誕生日:4月8日生 星座:牡羊座 干支:申 血液型:A型 身長:172cm 体重:65kg 東大首席卒業 警察庁刑事局長 現在、浅見家の当主として、また警察庁刑事局長として、エリートコースを突き進んでいる陽一郎。あまり感情を表に出さない男だが、家族の前では時折くつろぐ姿を見せる。妻・和子、長女・智美、長男・雅人と共に、浅見家に暮らす。 四十七歳。子供の時から目から鼻に抜ける賢さで、風貌も性格も父に生き写し。白皙の顔、目はかすかにブルーがかっている。聡明そうな額、高い鼻、引き締まった口元。むかし、飼っていた犬が死んだときは、何日も悲嘆にくれて泣いていたことがある。 現役大学生で司法試験にパスし、東大法学部を首席で卒業。最初から警察畑を志望し、上級職試験に難なくパス。史上最年少の昇進記録を更新し、二十七歳で父が亡くなったときは、すでに警視で京都市内の警察で刑事課長を務めていた。翌年二十八歳で埼玉県大宮市の警察署長になる。十五年前、三十二歳で警視正になり、京都府警の捜査二課長をした。現在は警察庁刑事局長で階級は警視監。同期の中で自他共に認める出世頭である。「官僚は大蔵か内務に限る」という父の言葉をそのまま実行に移し、究極の目標に向かって邁進している。 感情を殺し、意志を隠し、隙を見せない、六法全書のような徹底した無表情。T薬科大学の島村学長は「木仏金仏石仏」という言葉で陽一郎を表現する〔蜃気楼〕。 |
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・浅見光彦(33歳) | |
身長:179cm 体重:65kg 視力右:1.0 左:1.2 頭回り:59cm(帽子:L) 服:L 胸囲:93cm 胴囲:77cm 股下:89cm 靴:26.5cm 左手薬指:13号 利き手:右 血液型:B型 誕生日:2月10日 星座:水瓶座 干支:戌 顔:面長で端正 広い聡明そうな額 涼やかな眉 高い鼻梁 引き締まった口元 黒目がちな大きな目 瞳は鳶色 髪:脂っ気の少ない髪 声:バリトン 趣味:探偵 長身で育ちのよさそうな二枚目。服装も態度も気取らない。長い足にスポーツシューズをはいたスラリとした青年で陽灼けした顔が印象的。一見軟弱に見えるが、一点を睨み眉を顰めて黙りこくる表情は男っぽさが滲み出ている。すでに兄の代になっている浅見家では、居候の身分に甘んじている。 音楽ならモーツァルトが好きで、カーステレオもモーツァルトを揃えている。愛車はトヨタのソアラリミテッドで、ようやく三年のローンを払い終えたところ、熊野の山道で軽井沢のセンセに大破されてしまい、またまたニューソアラのローンに追われている。 食べ物の好き嫌いはほとんどなく、「悪食。トマト以外なら何でも食べる雑食動物」と自分を評している。 (詳しくは『浅見光彦の秘密』(祥伝社刊)を参照) |
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・長妹 故・浅見祐子(享年21歳) | |
誕生日:3月1日生 星座:魚座 干支:寅 血液型:B型 9年前に災禍に遭い死亡 九年前の八月二十九日、島根県仁多町で災禍に遭い、死亡した〔後鳥羽伝説殺人事件〕。大学の卒論テーマである後鳥羽伝説に関することを調べに友人と島根県に旅をした時のことであった。その八年後に、友人の正法寺美也子が芸備線三次駅で殺されたことから、浅見は妹の死の真相を調べ始める。 |
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・次妹 浅見佐和子(26歳) | |
誕生日:9月10日生 星座:乙女座 干支:巳 血液型:B型 現在はニューヨーク在住 二十六歳。浅見とは七歳違いの浅見家の末っ子で、二番目の兄である光彦を「小さい兄さん」と呼ぶ。女子大を出てから、ニューヨークの大学に入学し直して、現在はニューヨークに住んでいる。もう四年も行ったきりである。日本の商社から通訳の仕事を頼まれたとかで、今はニューヨークでその仕事に就いている。まだ結婚など考えていない。浅見には「えり好みしていると、みんな逃げられちゃうわよ」と忠告してくれる。 一時、帰国の噂があって、浅見はわが居候の身分が危うくなりうろたえたが、結局はまだ当分帰らないということになって、内心ほっとした。 |
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・兄嫁 浅見和子(46歳) | |
誕生日:10月25日生 星座:蠍座 干支:酉 血液型:AB型 身長:162cm 聖心女子大卒業 旧姓:設楽(しだら) 和子は陽一郎より一歳年下の四十六歳。実家は設楽家で、祖父は日銀の重役を務めた人。目の大きな美人で妃殿下と同じ学校を出た才媛であるが、育ちがいいだけに屈託がない。浅見の目から見ても危なげに見える。 陽一郎とは二十五歳のとき、浅見家のカルタ会で知り合う。その年の夏は浅見家・設楽家の家族で軽井沢の離山(はなれやま)に登る。遅まきながらのロマンスが始まるかと思われたが、翌年秀一が死亡したため、二人の結婚は六年後であった。夫の呼び方は「パパ」である。 和子は文字通りの才媛で勤務先の商社では、語学力を買われて海外勤務の話もあった。今では浅見家の家計を取り仕切っていて、家計簿も付けている。本来はどちらかといえばおしとやかな女性なのだが、浅見家に嫁いで以来、姑である雪江の影響を受けたのか、他人事にお節介を焼きたがる性格に変貌をとげつつある。 |
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・姪 浅見智美(16歳) | |
誕生日:5月18日生 星座:牡牛座 干支:卯 血液型:A型 身長:158cm 市ヶ谷J学院 高等科一年 長女・智美は、市ヶ谷J学院に通う。その家庭教師に、光彦叔父さんの幼なじみの野沢光子がやってくる。近頃は事件好きの叔父さんの影響を受けて、興味を示す。 |
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・甥 浅見雅人(14歳) | |
誕生日:7月3日生 星座:蟹座 干支:巳 血液型:B型 身長:161cm 体重:51kg 区立中学二年 長男・雅人は中学生で、ヴァイオリンのお稽古に通っている。発表会には母の和子ばかりでなく祖母の雪江も駆けつける。スキヤキよりもゲームに熱中する現代っ子。 いつもは浅見がお祖母様の雪江に叱られるのをニヤニヤして見ているが、浅見が留守にしていると、「叔父さんがいないと、なんだか寂しい」などと漏らす。科学性を重んじる子だけれど、思いやりのある優しい心を持ち合わせている。 |
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・お手伝い 吉田須美子(27歳) | |
誕生日:12月12日生 星座:射手座 干支:辰 血液型:AB型 身長:160cm 新潟出身 お手伝い歴8年 浅見家では「須美ちゃん」と呼ばれている。十九歳の春に浅見家に来て、八年になる。高校を出たばかりの、頬の赤いおとなしい子だったが、もうそろそろお年頃を過ぎようとしている。浅見とは六つ違いで、先代のばあやが引退する時に紹介されて、行儀見習いを兼ねたお手伝い、という約束で来たのだが、そのまま居着いてしまった。途中何度も縁談があって、浅見家でも積極的に話を進めたこともあるが、当の本人が「その気はありません」と片っ端から断ってしまう。あまりしつこく勧めると、「何か不都合があるのでしょうか?」と泣き出してしまうありさまなのだ。「絶対にお嫁には参りませんよ。ずっとこちらで、大奥様や坊っちゃまのお世話をさせていただくつもりでおりますから」とムキになって言っている。 出身はばあやと同じ新潟県高田の山間の村で、ばあやから浅見家の家事一切を引き継ぐのに一ヶ月のオーバーラップ期間があったが、飲み込みが早く、たちまち浅見家の家風にも慣れた。雪江は、最初、若い娘を入れるのをためらった。光彦という結婚前の次男坊に悪い虫でもついてはいけない――と思ったからだ。しかし、須美子の気っ風の良さに惚れ込んで、その上「嫁に行かない」宣言に安心してその場で雇用契約が結ばれた。 年恰好だけなら浅見とちょうどいい年頃だが、まるで色気を感じさせない女性である。だからといって器量が悪いわけではない。女性からみても「おきれいな方」と言われる程度に美人である。顔立ちはしっかりしているのだが、男っぽいというか、男勝りというか、若い男が下手に言い寄ろうものなら「ガガガ」と歯をむき出して笑い飛ばされそうな雰囲気を備えている。修道院に行こうかと迷った挙げ句、住み込みの奉公を選んだというから、きっとよほどの事情があるのは確かなのだが、だれも真相を知らない。 |
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